キルギス (Kyrgyz Republic)
キルギスの国旗 |
ソビエト連邦の崩壊に伴い独立した. 内陸国で、カザフスタン、中華人民共和国、タジキスタン、ウズベキスタンと国境を接する.
キルギスは、旧ソビエト連邦の構成国であり、NIS諸国の一つに数え上げられる. 独立国家共同体、ユーラシア経済連合、集団安全保障条約、上海協力機構、イスラム協力機構、テュルク評議会、テュルクソイ共同体および、国連に加盟している.
人口600万人のうちキルギス人が過半数を占め、少数民族としてウズベク人とロシア人がこれに続いている. キルギス語は他のテュルク系言語と密接に関連しているが、ロシア語も公用語として話されており、これは1世紀にわたるロシア化の遺産である. 人口の90%はイスラム教徒で、その大半はスンナ派である.
また、同国の文化はそのテュルク系の起源に加えて、イラン、中央アジアをかつて支配したモンゴル帝国、ロシアの影響を受けている.
同国の歴史は、様々な文化や帝国に及んでいる. キルギスは山岳地帯にあり、地理的には孤立しているが、シルクロードやその他の商業ルートの一部として、いくつかの偉大な文明が交差してきた. キルギスにはいくつかの部族が住んでおり、大きな支配を受けたこともある. 突厥、ウイグル帝国と契丹に支配され、13世紀にはモンゴル帝国に征服された. その後、独立を回復したが、カルムイク人、満州人、ウズベク人に侵略された. 1876年にロシア帝国の一部となり、ロシア革命後はキルギス・ソビエト社会主義共和国としてソビエト連邦に残った. ミハイル・ゴルバチョフによるソ連の民主化改革を受けて、1990年に独立派のアスカル・アカエフがキルギスの大統領に選出された. 1991年8月31日、キルギスはモスクワからの独立を宣言し、民主的な政府を樹立した. 1991年のソ連崩壊後、キルギスは国民国家としての主権を獲得した.
独立後、キルギスは正式に単一議会制共和国となったが、民族紛争 、反乱 、経済問題 、移行期の政府 、政治的対立 などが続いている.
2010年キルギス騒乱後は、中央アジアでは珍しい民主的な政権運営が評価されてきたが、2020年キルギス反政府運動を機に政権を得たサディル・ジャパロフ大統領は貧困層への支援などで高い支持率を得ながら自らへの権力集中も進めていると指摘されている.
人間開発指数120位の発展途上国であり、中央アジアでは2番目に貧しい国である. この国の移行経済は、金、石炭、ウランの鉱脈に加え、石油と天然ガスに大きく依存している.
2021年4月29日に生起したタジキスタンとの国境地帯での軍事衝突が発生. さらに2022年9月にも死傷者が生じる衝突が発生した. この衝突は両国首脳が参加して行われた上海協力機構首脳会議の期間中に発生しており、互いに部隊を撤収させることで合意を見たが現地では戦闘は続いた. 両国間の国境線は半分近くが確定しておらず、水資源の奪い合いなどの住民間のトラブルが軍事衝突に発展する危険性をはらんでいる.
通貨 / 言語
ISO | 通貨 | シンボル | 有効数字 |
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KGS | キルギス・ソム (Kyrgyzstani som) | Ñ | 2 |